技術ノート

シンクロかニーチルトか:論点は支点の位置に尽きます

2026年5月30日 · Zhongtai 技術営業 · ~3 分で読めます

SEAT PLATE · 2.5mm STEEL TENSION KNOB LOCK LEVER PIVOT HOLE PITCH 200 / 160 mm
図 — シンクロ支点ジオメトリZT-S7

チェア工場からお問い合わせをいただくと、最初の一行はまず鋼種でも穴ピッチでもありません。「シンクロかニーチルトか」です。出発点として正しいご質問です。支点の位置は、張地よりもはるかに完成チェアの座り心地を左右するからです。当社は両方を製作しています。御社のプログラムに本当に必要なのはどちらか、その見分け方をお伝えします。

支点が果たす役割

ロッキング機構は、ばねとロックを備えたヒンジです。系統を分けるただ一つの変数は、そのヒンジが人に対してどこにあるかです。

中央・一点支点のロッキングは、支点を座面中央の真下に置きます。製作が最も安く、修理も最も簡単ですが、リクライニングすると座面前縁が持ち上がり、かかとが床から離れます。一日四時間の家庭用チェアなら許容範囲です。一日八時間のタスクチェアでは返品の原因になります。

ニーチルトは支点を前方、おおよそ使用者の膝裏あたりに移します。体重の大半がその点より後ろに残るため、座面前縁はほとんど上がらず、足は床に着いたままです。リクライニングは、傾くというより後ろに沈み込む感覚になります。当社が役員用・会議用プログラムにお勧めする支点です。

シンクロが異なる点

シンクロロッキング機構は、座面と背の間に歯車連結を加え、両者を一定比で連動させます。一般には座面1度の傾きに対し背2度のリクライニングです。この1:2比こそ設計全体の狙いで、背が股関節角を開く一方、座面はわずかしか傾かないため、使用者は座面前縁が太ももを突き上げることなくリクライニングできます。歯車セットとより厳しい公差が必要で、だからこそシンクロプレートはバタフライプレートより高価で、歴史的に高級チェアにしか入りませんでした。

ニーチルトとシンクロはどちらも「足が床から離れる」問題を解きますが、解き方が違います。ニーチルトは支点を移し、シンクロはやや中央寄りの支点を保ったまま座面と背の比を歯車で制御します。ニーチルトはより強く単純な構造を、シンクロはより滑らかな角度関係と多段ロックの選択肢を、それぞれもたらすのが通例です。

当社がお出しするトレードオフ

判断はこうです。価格に合わせた量産タスクチェアで、購買担当者が箱に「エルゴノミクス」と入れたいなら、シンクロプレートが正直な最低ラインです。その価格帯の中央ロッキングは返品で戻ってきます。使用者が重く強くリクライニングする役員用や24時間用なら、構造と足の着く感覚のためにニーチルトをお勧めし、鋼材分だけコストが上がると正直に申し上げます。やらないのは、一点鋳造に「シンクロ」の名札を付けて売ることです。ラボのサイクル試験がそれを見抜きますし、御社のお客様も気づきます。

調達上の実務的な注意をもう一つ。シンクロプレートは背フレームのジオメトリを制約します。歯車が背の旋回範囲を前提にするためです。当社プレートに御社の背を組み合わせる場合は、背の図面を早めにお送りください。比率を汎用ではなく御社のフレームに合わせます。当社のOEMの流れでは、この適合確認をサンプル段階に組み込んでいます。

チェアの等級、目標使用者体重、求めるリクライニング挙動をお知らせいただければ、形容詞ではなく数値でプレートと荷重等級をお勧めします。技術営業へはお問い合わせフォーム、またはメール ztjdxs@hz-zhongtai.com までどうぞ。まずプレートの品揃えをご覧になりたい場合は、ロッキング機構カタログへ。